組み込みエンジニアに興味があるけど稼げないという話も聞くなぁ。
実際になってみて稼げなかったら嫌だなぁ。
組み込みエンジニアになったけど全然年収が上がらない。
これから上がっていく見込みはあるのかなぁ。
あなたはこんな悩みを抱えていませんか?
この記事を見ているあなたは、組み込みエンジニアは稼げるのか?、将来性はあるのか?といった不安を感じているかもしれません。
これは組み込みエンジニアとして10年以上働いているぼくの意見ですが、結論から言ってしまうと組み込みエンジニアは稼げます!
なぜなら組み込みエンジニアは常に人手不足なので、スキルのある人材の需要がどこでも高くなっているからです。
- 求められる知識が多い(ハードウェア、OS、プログラミング)のでスキルを持った人が希少
- 最近の若い人はWEB系に興味を持ってそちらに行ってしまう人が多い
- IoTやドローン、無線、ロボット、AI、自動運転など近年話題の技術には組み込みエンジニアが必要
また、この記事では未経験から組み込みエンジニアになったぼくの入社〜10年間の年収を公開しています。
この記事を読んで少しでも組み込みエンジニアの年収について興味を持ってもらえたり、組み込みエンジニアの将来性を感じてもらえると嬉しいです。
組み込みエンジニアの平均年収は603万円!【結論としては稼げる】
組み込みエンジニアは稼げないのか?という話ですが、こちらの図のとおり組み込みエンジニアの平均年収は603万円になっています。(出典:IT関連産業の給与等に関する実態調査結果)
日本人の平均年収が433万円ということもありますので、組み込みエンジニアは稼げる職種であると言えます。(出典:令和2年分 民間給与実態統計調査)
IT職種別で見た組み込みエンジニアの年収は?
では組み込みエンジニアは稼げないという話はどこから来たのかという話になりますが、これはITエンジニア全体で比較した場合に組み込みエンジニアは稼げないのでは?という話だと思います。
組み込みエンジニアの平均年収は603万円ということは先ほどわかりましたが、先ほどの図ではわかりにくかったので営業を除いた組み込みエンジニアより年収が高い職種を以下の表にしてみました。
職種 | 年収 |
---|---|
コンサルタント | 928万円 |
プロジェクトマネージャ | 891万円 |
プロデューサー/ディレクター(インターネット関連企業) | 792万円 |
高度SE・ITエンジニア | 778万円 |
IT技術スペシャリスト | 758万円 |
IT教育 | 651万円 |
IT運用・管理 | 608万円 |
組み込みエンジニア(SE・プログラマ) | 603万円 |
上記のとおり、ITエンジニア全体で見ると組み込みエンジニアより年収の高い職種はいくつかありますので、これらと比べてしまうと稼げないと言われる可能性があります。
ただし、最初にも言いましたが組み込みエンジニアは常に人手不足+必要とされる業種が多いため、今後も需要がどんどん高まる可能性があります。そうなると年収にも反映されてこのランキングも変化していくかもしれません。
- IoT
- ドローン
- 無線(BLE、LoRa等)
- ロボット
- AI
- 自動車
- FA(ファクトリーオートメーション:工場自動化)
組み込みエンジニアが希少な理由
組み込みエンジニアが人手不足で希少な理由としては、必要とされるスキルが多いため教育が難しいという点があります。
石の上にも三年ということわざもありますが、組み込みエンジニアとして必要な知識は特に経験がものをいう部分も多く、企業としても一人前に育てるのには時間と育成コストが非常にかかります。
- プログラミング言語(C、C++、C#、Python、アセンブラ)
- OS知識(Linux、Windows、RTOS等)
- ハードウェア知識
また、組み込みエンジニアとして必須なプログラミング言語はC言語となっており、この部分も組み込みエンジニアが希少になる原因となっています。
C言語は習得が難しいという点がありますが、使える部分が組み込み系以外の業種ではほとんどないため人気がありません。
最近では若い人にはWEB系の方面が人気があり、そもそも組み込みエンジニアになろうという人が減っています。
ただし、逆に考えるとその分だけ組み込みエンジニアとしてスキルを持った人材は貴重であり、しっかりとスキルを身に付けられればライバルも少ない環境で高年収が狙えます。
実際にぼくの周りでもフリーランスになった人や転職をして大幅な年収アップをした人もいます。
また、組み込みエンジニアとしてスキルを身に付けられれば、今話題のIoTやドローンなどの技術と関連性の高いスキルを身につけられますので、起業してビジネス(事業)をしていくこともできると思います。
未経験で入社した組み込みエンジニアの給料公開
最後に参考までに未経験で組み込みエンジニアになったぼくの10年間の給料を公開します。
未経験者が組み込みエンジニアになった一例として参考にしてみてください。
1〜3年目まではほとんど戦力外で全く会社の役にたたず、常に辞めることばかり考えていたぼくですが、なんだかんだ10年以上働いてこのくらいの年収はもらえるまでに成長しました。
年数 | 年収 |
---|---|
1年目 | 240万円 |
2年目 | 380万円 |
3年目 | 410万円 |
4年目 | 440万円 |
5年目 | 560万円 |
6年目 | 600万円 |
7年目 | 650万円 |
8年目 | 660万円 |
9年目 | 650万円 |
10年目 | 680万円 |
11年目 | 750万円 |
12年目 | 800万円 |
また、今の会社で年収が上がらないと感じている人は経験を積み、スキルを身に付けた時点でステップアップとして転職活動を検討しても良いかもしれません。
転職するかしないかはさておき、転職活動を少しするだけでも社外の人から客観的に自分を見たときにどのような評価なのかを感じられると思います。
せっかく身につけたスキルなので正当に評価されたいですよね。
転職にはリスクがありますが、転職活動自体はノーリスクなので転職エージェントに登録しておけば、情報収集もできるので、考え方としてはアリだと思います。
まとめ:組み込みエンジニアは稼げる!
稼げないのでは?と言われる組み込みエンジニアですが、結論としては稼げると思います。
- 組み込みエンジニアとしての平均年収が全体の平均年収より高い
- 組み込みエンジニア自体が不足しているためスキルある人材が希少
- 今話題の技術と関連性が高いので将来性も見込める
ただし、評価されるにはスキルを身につけていく必要がありますので、経験を積める環境に身を置く必要があります。
また、組み込みエンジニアは今後も需要が高まると思いますので、未経験からでも挑戦してみる価値はあると思います。
最近は若い人はみんなWEB系に流れてしまっているので、自分のスキルを希少性のあるものにするという意味でもチャンスだと思います。
スキルを身につけた上で、今の会社での待遇に不満を持っている人は少し転職活動を検討することで、自分を客観的に見ることができ、良い企業に転職できれば年収アップが見込めるかもしれません。
何度も言いますが転職にはリスクがありますが、転職活動辞退はノーリスクです。
もし自分の待遇に不満があったり、将来に漠然とした不安があるなら一度転職エージェントと話をしてみても良いかもしれません。